長野県松本市を訪れたなら、一度は立ち寄ってほしい場所。
それが、松本のシンボル**「国宝 松本城」**です。
北アルプスを背景に、黒と白の美しい天守が水堀に映る姿は、何度見ても見飽きることがありません。
観光地として全国的に有名な松本城ですが、実際に歩いてみると、写真だけでは分からない魅力がたくさんあります。
今回は松本城の歴史や見どころだけでなく、2026年現在の観覧料金や開場時間、アクセス、天守を見学するときの注意点までまとめてご紹介します。
松本観光の参考に、のんびり読んでいただけたらうれしいです。

松本城はどんなお城?
松本城の始まりは、戦国時代の永正年間に築かれた「深志城」とされています。
現在の大天守・乾小天守・渡櫓は、豊臣秀吉の家臣だった石川数正・康長父子の時代に築かれたと考えられています。
松本市の公式見解では、大天守・乾小天守・渡櫓の築造は文禄2~3年(1593~1594年)ごろ。
そして現在、松本城は現存する五重六階の木造天守として日本最古とされています。
「現存天守」というところも大切なポイント。
後世になって再建されたお城ではなく、長い年月を乗り越えて当時の木造建築が今も残されています。
黒い松本城は、なぜこれほど美しい?
松本城を初めて見ると、まず印象に残るのがその色ではないでしょうか。
白い漆喰と、黒漆で塗られた下見板。
この黒と白のコントラストが松本城独特の美しさを生み出しています。
晴れた日には、その向こうに北アルプスの山々。
風の少ない日には、お堀の水面に天守が映り込むこともあります。
同じ松本城でも、季節や天候、時間によって表情が違います。
春の桜。
夏の青空。
秋の紅葉。
雪をまとった冬の北アルプス。
地元にいても、ふと足を止めて眺めたくなる風景です。

実は「戦国」と「平和な江戸時代」が一つになった城
松本城のおもしろさは、美しい外観だけではありません。
国宝に指定されているのは、
・大天守
・乾小天守
・渡櫓
・辰巳附櫓
・月見櫓
の5棟です。
大天守・乾小天守・渡櫓は、戦いが続いていた戦国時代末期に造られました。
そのため鉄砲を撃つ「鉄砲狭間」や弓を射る「矢狭間」、敵を攻撃するための「石落」など、実戦を想定した設備を見ることができます。
ところが、その約40年後に造られた辰巳附櫓と月見櫓になると雰囲気が変わります。
特に月見櫓は、その名の通り月を眺めるための優雅な空間。
戦うための建物と、平和な時代を象徴する建物。
性格の違う二つの時代の建築が一つにつながっていることが、松本城の大きな特徴です。
天守に入るなら「階段」も松本城の一部
せっかく松本城へ来たなら、ぜひ天守内部も見学してみてください。
ただし、ここで一つ覚えておきたいことがあります。
松本城の階段は、かなり急です。
天守内部にはエレベーターやエスカレーターはありません。
階段は約140段あり、最も急な場所では傾斜が約61度あります。
現代の建物の階段とはまったく違います。
だからこそ、
「400年以上前のお城を歩いている」
という感覚を味わえるのも松本城の魅力です。
天守内部は土足禁止。入口で靴を脱ぎ、渡された袋に入れて持ちながら見学します。
急な階段が続くため、動きやすい服装がおすすめです。特にスカートなどで訪れる場合は、急な階段に少し注意が必要です。

天守から眺める松本の街
急な階段を上って最上階へ。
窓の向こうには松本の街並みと山々が広がります。
外から眺める松本城も美しいですが、天守から街を見ると、また違った印象があります。
城下町として発展してきた松本。
その中心に今も松本城があることを実感できる場所です。
階段を上るのは少し大変ですが、時間と体力に余裕があれば、ぜひ最上階まで行ってみてください。

おすすめ撮影スポットはお堀の外側
松本城らしい一枚を撮りたいなら、まず歩いてほしいのがお堀の周辺です。
黒い天守、赤い埋橋、水堀、そして北アルプス。
松本らしい風景が一枚に収まります。
ただし、赤い埋橋から本丸庭園へ入ることはできません。
現在、本丸庭園への入口は南側の黒門のみです。
写真を撮ったあと、黒門側へ回って入場しましょう。
朝の比較的早い時間帯は人が少なく、空気も澄んでいることが多いので、ゆっくり写真を撮りたい方にもおすすめです。

松本城公園は散歩だけでも楽しめます
「今日は天守には入らない」という日でも大丈夫。
松本城公園やお堀の周囲を歩くだけでも十分楽しめます。
お堀を眺めながらゆっくり歩いたり、ベンチで天守を眺めたり。
松本の中心街にありながら、どこか時間がゆっくり流れているように感じる場所です。
松本城を一周してから、縄手通りや中町通りへ足を延ばすのもおすすめ。
松本らしい町歩きを楽しめます。

2026年現在の松本城・観覧情報
※2026年8月29日現在の公式情報です。
開場時間
通常
8:30~17:00
最終入場
16:30
年末の12月29日~31日は休場です。
ゴールデンウィークや夏季などは、開場時間が延長される場合があります。
観覧料金
電子チケット(日時指定)
一般 1,200円
小・中学生 400円
未就学児 無料
当日・紙チケット
一般 1,300円
小・中学生 400円
未就学児 無料
電子チケットなら一般料金が紙チケットより100円安く、日時指定もできます。
混雑する時期に訪れる予定なら、事前に電子チケットを利用するのも便利です。
お得な共通券もあります
松本城だけでなく、市内の文化施設を一緒に巡りたい方には電子チケット限定の共通券もあります。
たとえば、
松本城+旧開智学校 一般1,600円
などの組み合わせがあります。
松本市内を一日、二日かけてゆっくり観光するなら、こうした共通券を利用するのもいいでしょう。
2026年秋に訪れる方へ|現在メンテナンス中
2026年8月24日から10月31日まで、松本城では天守5棟の美観と保全を目的とした定期メンテナンスが行われています。
黒漆の塗装や月見櫓の朱漆、漆喰部分などの手入れが行われるため、期間中は天守外周の一部が足場や白いテントで覆われます。
ただし、天守内部には通常どおり入場できます。
月見櫓については、漆の乾燥のため一部入場できない場所があります。
歴史ある木造天守を未来へ残していくための大切な作業です。
この期間に訪れる方は、いつもとは少し違う松本城の姿を見ることになります。
松本城へのアクセス
電車
JR松本駅から
徒歩約20分
松本の中心街を歩きながら向かえる距離です。
バス
松本周遊バス「タウンスニーカー」北コースなら、
松本駅お城口
↓
松本城・市役所前
まで乗車時間は約10分です。
車
長野自動車道・松本ICから松本市街方面へ約3.5km。
所要時間はおよそ20分です。
松本城には無料駐車場がないため、周辺の市営駐車場などを利用します。
車なら覚えておきたい市営駐車場
東洋計器大手門駐車場
松本城まで徒歩約8分。
普通車
30分150円
営業時間
7:30~22:30
中部警備救助 松本城北市営パーキング
こちらも松本城まで徒歩約8分。
普通車
1時間200円
(以降30分100円)
営業時間
8:00~18:00
観光シーズンや土日祝日は周辺道路や駐車場が混み合うことがあります。
時間に余裕を持って出かけるのがおすすめです。
見学時間はどのくらい?
天守内部の観覧時間は、おおむね45~60分程度が目安です。
ただし、ゴールデンウィークやお盆、連休などは入場制限が行われることもあります。
公園やお堀を散策して写真を撮り、天守内部までじっくり見るなら、1時間30分~2時間程度みておくと余裕があります。
そのあと縄手通りや中町通りを歩けば、半日でもかなり松本らしい観光ができます。
松本城と一緒に歩きたい場所
松本城を見たあと、そのまま車で移動してしまうのは少しもったいない気がします。
松本城周辺には徒歩で楽しめる場所がたくさんあります。
おすすめは、
松本城 → 四柱神社 → 縄手通り → 中町通り
というコース。
歴史ある城から城下町へ。
少し寄り道をしながら歩くと、松本という街そのものを楽しめます。
松本城は「一度見れば終わり」ではない
松本城は有名な観光地です。
でも、個人的には「一度見たからもういい」という場所ではないと思っています。
桜が咲く春。
緑が濃くなる夏。
空が高くなる秋。
雪化粧した北アルプスを望む冬。
朝と夕方でも雰囲気が変わります。
観光で初めて訪れる人にも、松本で暮らしている人にも、それぞれの楽しみ方がある場所です。
松本を訪れたら、予定をぎっしり詰め込まずに、お堀の周りを少しゆっくり歩いてみてください。
ふと振り返ったときに見える黒い天守。
そんな何気ない瞬間が、意外と旅の記憶に残るのかもしれません。
国宝 松本城 基本情報
所在地
長野県松本市丸の内4-1
通常開場時間
8:30~17:00
(最終入場16:30)
休場日
12月29日~31日
松本駅から
徒歩約20分
天守見学の目安
約45~60分
※料金・開場時間・メンテナンス・イベントなどは変更される場合があります。訪問前に松本城公式サイトで最新情報をご確認ください。

ひとこと
松本城の魅力は、国宝だからというだけではありません。
400年以上の時を越えた木造天守が、今も松本の街の日常の中にあること。
買い物へ行く途中に見えたり、季節が変わるたびに違う表情を見せたり。
観光名所でありながら、松本で暮らす人たちにとって身近な存在でもあります。
松本へ来たら、ぜひ「見る」だけではなく、松本城の周りをゆっくり歩いてみてください。
きっと自分なりの「松本らしい風景」が見つかると思います。
松本よりみち帖・絵布家



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