松本の方言っておもしろい!地元で聞く「松本ことば」を紹介

暮らし

旅行で松本を訪れたとき、地元の人が話す言葉を聞いて、

「今の言葉、どういう意味だろう?」

と思ったことはありませんか?

松本の言葉は、強い方言というより、普段の会話の中にさりげなく混ざっているのが特徴です。標準語だと思って使っていた言葉が、実は松本周辺ならではだった、ということもあります。

今回は、そんな松本で使われてきた方言・ことばを紹介します。

「ずく」

松本・信州を代表する言葉のひとつです。

「ずく」は、簡単に言えばやる気、根気、面倒でも行動する力のような意味。

たとえば、

「今日はずくがないなあ」

と言えば、

「今日は何となくやる気が出ないなあ」

といったニュアンスになります。

反対に「ずくがある人」と言えば、まめによく動く人という感じです。松本市の資料でも「ずくがない=やる気が起こらない」と紹介されています。

「ぼける」

人のことではありません😊

松本周辺では、

「このりんご、ぼけちゃったね」

という使い方をします。

意味は、りんごの歯ごたえがなくなって、シャキシャキしなくなること。

信州ではりんごを食べる機会も多いので、比較的なじみのある表現です。

「しみる」

「味がしみる」の意味ではありません。

冬の松本で、

「今朝はしみたねえ」

と言ったら、

今朝はかなり冷え込んだね

という意味です。

「車がしみてる」と言えば、フロントガラスなどが凍っている状態を表すこともあります。冬の寒さが厳しい松本らしい言葉ですね。

「つもい」

「この靴、ちょっとつもいなあ」

これは、

きつい・窮屈だ

という意味です。

靴や衣類など、締めつけられる感じを表すときに使われます。

「とんでいく」

松本で「ちょっととんで行ってくる」と言われても、本当に空を飛ぶわけではありません。

意味は、

急いで行く・走って行く

ということ。

「忘れ物したから、とんで取りに行ってくる」

のような使い方をします。

「こわい」

「怖い!」とは別の意味で使われることがあります。

「このご飯、ちょっとこわいな」

と言えば、

ご飯が固い

という意味です。

初めて聞いた人には、かなり分かりにくい方言かもしれません。

「かしがる」

建物や物が斜めになっているとき、

「ちょっとかしがってる」

と言うことがあります。

つまり、

傾いている

という意味です。

「棚がかしがってるよ」

など、日常でも使いやすい言葉です。

「はあるか」

少し昔ながらの響きがあります。

「はあるかぶりだね」

で、

久しぶりだね

という意味。

若い世代では聞く機会が減っているかもしれませんが、地域の言葉として残しておきたい表現です。

「あばな」「あばね」

別れ際に使う言葉で、

それじゃあね・さようなら

という意味です。

「ほしゃ、あばな」

なら、

「それじゃあ、またね」

という感じです。

「いただきました」

普通なら食事の前に「いただきます」と言いますが、松本周辺では食後に

「いただきました」

と言うことがあります。

意味としては、

ごちそうさまでした

に近い表現です。

「へら」

「へらをやけどした」

と言われたら、

舌をやけどした

という意味。

「へら=舌」という、かなり地域色のある言葉です。

「のの様」

「のの様に手を合わせる」

などと使います。

「のの様」は、仏さまや仏壇を指す幼児語・家庭内の言葉として使われてきた表現です。松本市資料でも紹介されています。

松本の方言は、じつは歴史が深い

松本周辺の方言は、かなり昔から調査されています。

長野県の「信州デジタルコモンズ」には、1898年(明治31年)に東筑摩郡、現在の松本市周辺で調査された方言資料が残っています。

その資料には、名詞・副詞・動詞・形容詞など合わせて1,378語もの言葉が記録されています。

つまり、現在では使われなくなった言葉も含め、松本には非常に豊かな方言文化があったことが分かります。

方言は世代によっても違います

松本に住んでいても、

「そんな言葉、聞いたことない」

という方もいるでしょう。

方言は、年齢や家庭、地域によってかなり違います。

松本市内でも山間部と市街地では違いますし、安曇・奈川・梓川・四賀など、それぞれの地域で独特の言い回しが残っていることもあります。

そのためこの記事では、

「松本周辺で使われてきた言葉」

として紹介しています。

まとめ|松本の方言を知ると、街が少し身近になる

松本の方言は、派手ではありません。

でも、

「ずく」
「しみる」
「ぼける」
「つもい」
「あばな」

など、何気ない日常の中に、松本らしい言葉が残っています。

観光地を見るだけでなく、地元の人が使ってきた言葉を知るのも、その土地を楽しむ方法のひとつです。

松本を歩いているときに、今回紹介した言葉が聞こえてきたら、

「あ、これが松本の言葉なんだ」

と思い出してみてください😊

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