「終活」と聞くと、少し寂しい気持ちになる方もいるかもしれません。
でも、終活は決して人生の終わりだけを考えるものではありません。
これからの人生を、もっと自分らしく、安心して過ごすための準備。
そして、大切な家族に自分の思いを伝えるための活動でもあります。
人生には、結婚、子育て、仕事、退職、介護など、さまざまな節目があります。
その先にある終活も、人生をより豊かにするための大切な一歩です。
今回は、松本市にお住まいの方に向けて、終活で準備しておきたいことや相談先をわかりやすくご紹介します。
1.終活は何歳から始めればいい?
終活を始める年齢に決まりはありません。
一般的には50代・60代から関心を持つ方もいますが、もっと若い世代でも準備しておく価値があります。
例えば、
- 定年退職を迎えたとき
- 子どもが独立したとき
- 親の介護を経験したとき
- 自分や家族の健康について考えたとき
- これからの暮らしを見直したいとき
こうした人生の節目が、終活を始めるきっかけになります。
大切なのは、早く終わらせることではなく、自分のペースで少しずつ進めることです。
2.まずはエンディングノートを書いてみよう

終活の第一歩としておすすめなのが、エンディングノートです。
エンディングノートは、自分の情報や希望、大切な人への思いをまとめるノートです。
書いておきたい内容
| 項目 | 記入する内容 |
|---|---|
| 基本情報 | 氏名、生年月日、連絡先 |
| 家族・親族 | 緊急連絡先、親族の情報 |
| 医療 | 持病、服薬、希望する医療 |
| 介護 | 希望する介護方法や生活場所 |
| 財産 | 預貯金、保険、不動産など |
| デジタル情報 | スマートフォン、ネット契約など |
| 葬儀・お墓 | 希望する形式や連絡先 |
| 大切な人へ | 感謝の言葉、伝えたい思い |
最初からすべて書く必要はありません。
「好きな食べ物」「行ってみたい場所」「これから挑戦したいこと」など、楽しい内容から始めてもよいでしょう。
※エンディングノートには、原則として遺言書のような法的効力はありません。財産の相続などは、必要に応じて正式な遺言書を検討しましょう。
3.財産と契約を整理しておこう
終活では、財産の整理も大切です。
特に、家族が把握していない契約や口座があると、将来の手続きが複雑になることがあります。
確認しておきたいもの
- 銀行・ゆうちょ銀行などの預貯金
- 生命保険・医療保険
- 株式・投資信託などの金融資産
- 土地・建物などの不動産
- ローンや借入金
- クレジットカード
- 携帯電話・インターネット契約
- 定額制サービス(サブスクリプション)
口座番号や契約先、書類の保管場所を一覧にしておくと安心です。
ただし、暗証番号やパスワードを誰でも見られるノートに書くことは避け、安全な管理方法を考えましょう。
4.医療と介護の希望を家族に伝える
将来、病気や認知症などによって、自分の意思を伝えることが難しくなる場合もあります。
元気なうちに、医療や介護について家族と話し合っておくことが大切です。
例えば、
「できるだけ自宅で暮らしたい」
「必要になったら施設の利用も考えたい」
「治療については、自分の希望を尊重してほしい」
こうした思いを共有しておくと、家族が判断に迷ったときの助けになります。
医療やケアについて本人・家族・医療従事者などが繰り返し話し合う取り組みは、ACP(人生会議)とも呼ばれています。
一度決めた希望も、状況や気持ちに応じて変更して構いません。
松本市で相談できる場所
地域包括支援センター
高齢者の暮らし、介護、認知症、権利擁護などについて相談できます。
相談は無料です。
お住まいの地区を担当するセンターにお問い合わせください。
公式案内:
https://www.city.matsumoto.nagano.jp/soshiki/63/81957.html
5.相続と遺言書について考える
「うちは財産が多くないから、相続の準備は必要ない」
そう思われる方もいるかもしれません。
しかし、預貯金や自宅などの財産を誰が引き継ぐかについて、家族で意見が分かれることもあります。
相続について不安がある場合は、早めに専門家に相談しておくと安心です。
主な遺言書の種類
自筆証書遺言
本人が法律で定められた方式に従って作成する遺言書です。
一定の要件を満たす場合、法務局の保管制度を利用できます。
公正証書遺言
公証人が法律に基づいて作成する遺言書です。本人の意思を確認しながら作成します。
それぞれに特徴があるため、財産や家族の状況に合わせて検討しましょう。
法務省・自筆証書遺言書保管制度:
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji03_00051.html
※遺言書には法律上の要件があります。内容や形式に不安がある場合は、弁護士・司法書士・公証人などに相談しましょう。
6.お葬式とお墓について考えておく
葬儀やお墓についても、元気なうちに希望を整理しておくと安心です。
葬儀で考えておきたいこと
- 一般葬・家族葬などの希望
- 宗教・宗派について
- 誰に連絡してほしいか
- 葬儀費用の目安
- 写真や思い出の品について
お墓について考えておきたいこと
従来のお墓のほかにも、納骨堂、樹木葬、永代供養など、さまざまな選択肢があります。
ただし、施設によって費用や管理方法、供養の内容が異なります。
事前に資料を取り寄せたり、家族と話し合ったりしておくとよいでしょう。
大切なのは、本人の希望だけでなく、将来管理する家族の負担も考えることです。
7.忘れがちなデジタル終活
最近、特に重要になっているのが「デジタル終活」です。
スマートフォンやパソコンには、多くの個人情報や契約情報が保存されています。
例えば、
- ネット銀行や証券口座
- メールアドレス
- SNSアカウント
- 写真や動画
- ネットショッピング
- 有料アプリやサブスクリプション
- ブログやホームページ
こうした情報を整理しておくことも、家族への思いやりにつながります。
特に有料サービスは、本人が亡くなった後も解約手続きが必要になる場合があります。
利用サービスの一覧と、解約方法を確認できる情報を残しておくと安心です。
8.松本市で利用できる相談窓口
終活は、一人ですべて抱え込む必要はありません。
相談内容に応じて、行政や専門家の力を借りましょう。
高齢者の暮らし・介護について
松本市 地域包括支援センター
介護や認知症、高齢者の生活に関する総合相談窓口です。
公式サイト:
https://www.city.matsumoto.nagano.jp/soshiki/63/81957.html
成年後見制度について
松本市 高齢福祉課
電話:0263-34-3237
成年後見支援センターかけはし
電話:0263-88-6699
成年後見制度の利用について相談できます。
公式サイト:
https://www.city.matsumoto.nagano.jp/site/kourei/1753.html
家族が亡くなった後の行政手続き
松本市 おくやみ窓口
松本市では、ご遺族の行政手続きの負担を軽減するため、おくやみ窓口を設けています。
- 場所:松本市役所 東庁舎1階
- 対象:亡くなったときに松本市に住民登録があった方のご遺族
- 利用方法:インターネットによる事前入力・予約制
- 電話:0263-34-3000(市役所代表)
すべての手続きが完了するわけではありませんが、必要な手続きを進める際に役立ちます。
公式サイト:
https://www.city.matsumoto.nagano.jp/site/benricho/139527.html
※制度や受付方法は変更されることがあります。利用前に公式サイトをご確認ください。
9.今日から始める終活チェックリスト
終活は、一度にすべて終わらせなくても大丈夫です。
まずは、できそうなことを一つ選んでみましょう。
- エンディングノートを用意する
- 家族の連絡先を整理する
- 銀行口座や保険を確認する
- 医療や介護の希望を考える
- 不要な契約を見直す
- 相続について家族と話す
- 葬儀やお墓の希望を整理する
- スマートフォンやネット契約を確認する
- これからやりたいことを書き出す
最後の「これからやりたいこと」は、ぜひ忘れずに書いてみてください。
10.終活は、これからの人生を楽しむために
終活を始めると、今まで気づかなかった自分の希望が見えてくることがあります。
「もう一度、家族旅行に行きたい」
「昔の友人に会いたい」
「趣味をもっと楽しみたい」
「夫婦でゆっくり松本の街を歩きたい」
そんな小さな願いも、大切な人生の目標です。
終活は、何かを終わらせるためだけの活動ではありません。
これからの日々を、より自分らしく生きるための活動でもあるのです。
よりみちくんからひとこと
「終活って、人生の終わりを考えるだけじゃないんだね。
これから何を楽しもうか、誰と過ごそうか。
そんな未来のことを考える時間でもあるんだ。
今日から少しずつ、自分らしい人生の準備を始めてみよう!」
まとめ|終活は自分と家族への思いやり
人生には、いくつもの節目があります。
結婚、子育て、仕事、退職、介護。
そして、これからの暮らしを見つめ直す終活。
どの段階にも、それぞれの大切な時間があります。
終活もまた、人生を豊かにするための一つの選択です。
焦らず、無理をせず、自分らしいペースで。
これからの人生も、笑顔でよりみちしていきましょう。
※本記事は一般的な情報を紹介するものです。相続、遺言、財産管理などの個別の法律問題については、専門家へご相談ください。
※掲載している行政情報は2026年10月時点で確認した内容です。



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